これははちみつの「結晶」です。品質には全く問題ございません。
はちみつが固まる事を「結晶」といいます。「結晶」の始まりは、はちみつ中の花粉等の粒子が核となり他の花粉等の粒子と結合していき白い斑点のように増え、次第にはちみつが固まっていく為カビのように見える事があります。これははちみつ本来の特性です。「結晶」のスピードは、採れた花や、温度、保存方法などによって、たいへん変わってきます。「結晶」はハチミツ本来の物理性に起因するものであり、品質や栄養価の変化や変質ではありません。安心してお召し上がりください。もちろん結晶した状態でも、食感にざらつきはありますが問題はございません。
様々な要因が重なりはちみつは結晶いたします。
■はちみが結晶しやすい条件
・はちみつ中のブドウ糖分が果糖分より多い場合。
(例えば、アカシアはちみつは結晶しにくいはちみつと言われております。)
・はちみつに気泡があり、振動などが加わった場合。
・外気温が15〜16℃以下になった場合。
・保管場所の気温差が生じた場合。
・長期保存した場合。
湯煎していただく事により液状に戻ります。
少し時間がかかりますが、瓶のフタをゆるめて瓶ごと水につけ、少しづつ熱を加えていき、ぬるめ(35〜45℃くらい)の湯煎でゆっくりと溶かしていただきますと、風味を損なうことなく元の状態に戻すことができます。60℃以上の熱をかけてしまうと、風味を損なってしまうだけでなく栄養分までも壊れてしまうことがあります。
また湯煎の際、結晶したはちみつは、中心部まで熱が通りにくい為、スプーンや菜箸などで結晶部を砕くようにかき混ぜながら湯煎していただく事をお勧めします。
お勧めしません。
はちみつをあまり高温にしてしまうと、本来の風味や色味、栄養価が変化してしまいます。電子レンジは温度調節が難しく、急速に温度が上がってしまう可能性が高いため、お手間をお掛けしてしますが湯煎していただく方法をお勧めしております。
はちみつ成分のブドウ糖が結晶します。ブドウ糖の多い蜜は結晶が早く、果糖が多い蜜は、結晶が遅れます。
(以下の資料を参考にして下さい。)
蜜源 | 水分 | ブドウ糖 | 果糖 | 蔗糖 | 糊糖 | 祖タンパク | 灰分 |
レンゲ | 21.01 | 35.78 | 36.58 | 1.98 | 1.30 | 0.21 | 0.05 |
アカシヤ | 22.19 | 28.44 | 43.44 | 0.13 | |||
クローバー | 20.03 | 35.37 | 36.65 | 1.97 | 1.49 | 0.24 | 0.07 |
ナタネ | 18.31 | 42.2 | 34.25 | 2.36 | 0.37 | 0.22 | 0.04 |
ミカン | 17.54 | 30.62 | 42.46 | 0.066 | |||
シナノキ | 19.55 | 35.26 | 37.03 | 1.89 | 0.97 | 0.29 | 0.02 |
平均 | 20.65 | 34.97 | 36.34 | 2.66 | 1.38 | 0.27 | 0.09 |
結晶は自然現象。はちみつの種類により結晶するまでのスピードが異なります。
弊社の「はちみつ」は純粋はちみつのみを使用しております。純粋はちみつにおいて結晶はいずれ起こりますが、はちみつの花の種類やお客様の保管状況により、結晶するタイミングが異なります。これは、容器中に含まれる結晶の核となる物質(花粉など)の量や、はちみつ中のブドウ糖と果糖の含有比等により変わります。特にブドウ糖は果糖より結晶しやすい性質がある為、ブドウ糖の多いはちみつは結晶が早い特徴があります。
結晶は自然現象のため、結晶する要因に当てはまる環境においても固まらない場合もあります。そのため、「いつ固まりますか」というお問い合わせをいただきますが、ご家庭での保存状況などの要因も大きく関わりますので、固まるまでのタイミングを把握するのが困難となります。
開封後も賞味期限を目安にお召し上がりいただくことをお勧めしております。賞味期限はあくまでも美味しさの目安です。 はちみつは、糖度が80%と高く、殺菌力をもっているので、腐ったりしません。当社では、賞味期限は、おいしく召し上がっていただく期間ということで2年と設定しています。時間がたったはちみつは、砂糖の代わりにお料理などに使っていただいてもよいです。はちみつは保存性の高い食品の為、ほとんどの微生物が活動できず、古くから天然の保存食品と言われております。また、容器中に水分やパンくずなどが入りこむとはちみつが痛む恐れがありますので、開封後はしっかりと蓋をして中に異物が入り込まないようにご注意ください。
直射日光の当たらない場所で保存して下さい。最適温度は18〜24℃で冷蔵庫に入れる必要はありません。保存容器はガラス製か陶器製のものをお勧めします。(プラスチック製は長期保存には適しません)また、スプーンは必ず清潔なものを使用し、水分や異物が混入しないようにして下さい。
はちみつは保存性の高い食品ですので、夏場でも直射日光を避け常温での保存が可能です。
自然界には、ボツリヌス菌という細菌が存在しています。はちみつは生ものである事から、まれにボツリヌス菌の芽胞が入っている事があり、腸内細菌の少ない乳児では、この菌が入ると、乳児ボツリヌス症を発症させることがあります。このため、乳児には食べさせないよう指導されています。1歳以上になればこの菌は腸内で繁殖しないので心配ありません。
はちみつは胃や腸に負担がかかりにくい糖類です。
砂糖の主成分は果糖とブドウ糖が結合している二糖類のため、エネルギーとして使われるためには、ビタミンB1やカルシウムを使ってブドウ糖と果糖に分解したあとに消化されます。はちみつの場合、主成分は果糖とブドウ糖で、どちらもこれ以上分解する必要のない単糖類のため、即エネルギーとして使われます。そのため胃や腸に負担がかかりにくく、すぐにエネルギーとして吸収できる事から、体力のないお年寄りや、スポーツ選手の栄養補給にも向いております。
米・麦 → 糊糖 → 麦芽糖 → ブドウ糖 → 吸収
砂糖 → ブドウ糖、果糖 → 吸収
蜂蜜 → 吸収
はちみつの色は、はちみつに含まれるミネラル分に関連しており、蜜源の植物によって違ってきます。味の特徴としては、淡い色のはちみつはマイルドな味で、濃い色のはちみつは強い香りと風味を持つものが多いです。
色の薄いアカシアのはちみつなどは味も匂いも淡白で、蕎麦のはちみつのように色の濃いものは灰分やミネラル類が多くなり、特有の香りが強くなります。
はちみつ中の鉄分が、紅茶のタンニンと結合しタンニン鉄を生成するためです。
はちみつを紅茶やコーヒーに入れると味がまろやかになります。しかし、色が黒ずんだり濁ったりしてしまいます。これは、はちみつ中に含まれる鉄分が、紅茶のタンニンと結合してタンニン鉄ができるためです。そのまま飲んでいただいても体に害はありません。
ミツバチは農薬や水に非常に敏感である為、少しでも農薬の残留している蜜源には近寄りません。ほんの少しの農薬の摂取でミツバチ自身が死んでしまうからです。ですから、はちみつには農薬の心配はありません。